シンクライアント
ラズベリーパイ設定
PiServer設定
OSの管理
シンクライアントログイン
PCのRaspberry Pi Desktopをサーバーとしラズベリーパイをシンクライアントとして構築する
ラズベリーパイにはSDカード,USBメモリなどは必要なくMacアドレスで端末を識別してサーバーから有線LANを通じてOSをメモリに送りシンクライアントとして機能させるサーバー側にクライアントのOSとデータが保存されるので通常のディスクトップよりメモリ,ディスク容量が必要でクライアントOSはRaspberry Pi OS DesktopとRaspberry Pi OS Liteより選択できる
このシンクライアントが利用できるのは現段階ではPi3だけでPi4は未対応であることに注意
以下の説明はPCとラズベリーパイには既にOSがインストールされている前提です
PiServerの仕組み
シンクライアントの設定は以下のサイト
https://www.raspberrypi.org/blog/piserver/全てのデータをサーバーに格納してクライアントには一切データを残さない仕組みです
クライアントにはSDカードなどの記憶媒体は不要
ネットワークへの接続は有線LANのみ
ネットワーク起動設定
ラズベリーパイをSDカードから起動してターミナルより以下のコマンドを実行
echo program_usb_boot_mode=1 | sudo tee -a /boot/config.txt
/boot/config.txtの最後の行に以下を追加することで一時的にネットワーク起動を可能にする
program_usb_boot_mode=1
ラズベリーパイをシャットダウンし電源を切る
SDカードを外して電源をいれる
ネットワーク起動することでPiServerから認識できる様になる
PiServer設定
PCのメニュー-設定よりPiServerを起動する
クライアント,認証方法,ユーザー,OSの順で設定する
クライアントの設定
ネットワーク起動したラズベリーパイが表示される
クライアントは有線LANのMacアドレスで認識する
表示されない時はネットワーク起動できていないか同じLAN環境にない
認証方法の設定
PiServerでユーザー認証をするのでそのまま
ユーザー設定
利用したいユーザーを追加する
クライアントは複数のユーザーで利用できる
OSの選択とインストール
PiServerで利用できるOSを選択してインストール
表示以外のOSも可能だがあまり多くはない
ユーザーの状況
ユーザー一覧と状況
ユーザーの追加,変更,削除などができる
クライアントの状況
クライアント一覧と状況
クライアントの追加,変更,削除などができる
ここでクラアントと利用できるOSの紐付けされる
OSの状況
OS一覧と状況
OSの追加,変更,削除などができる
ShellからOSのアップデートやパッケージ追加を行う
ShellよりRaspi-Configで日本語化も含めて各種設定ができる
共通フォルダの状況
共有ホルダ一覧と状況
共有ホルダの追加,変更,削除などができる
DHCPの状況
クライアントのDHCPサーバータイプの指定
通常はネットワーク状にDHCPサーバーが存在しているのでそのまま
OSの管理
OS状況から操作したいOSを選択してShellを起動する
ShellよりCUIのコマンドで操作する
Raspi-Config
ラズベリーパイの設定はRaspi-Configで行う
シンクライアントログイン
PiServerの設定完了後にSDカードなしで電源をいれると30秒から60秒で起動画面が表示されてログイン画面が表示される
PiServerで設定したユーザーとパスワードでログインする
シンクライアントログイン完了
ログイン後の通常画面でSDカード起動と同じ
日本語化やパッケージの追加はPiServerのOS管理より行うことでここに反映される
ターミナルからのsudo(root)は利用できない
この機能は教育現場などでは有効に活用できるが企業などの大規模環境にはPiServerでは能力と機能不足である
非常に簡単に環境構築ができるので監視カメラや工場/農場でのIoTなど比較的台数が少なく利用環境が厳しい環境では有効活用ができると思われる
シンクライアントでは同時に多くのクライアントを起動するとサーバーとネットワーク負荷が急激に増大するので時間差で起動するなどの工夫が必要である