ライブUSB作成

USBメモリの作成と起動

  • Raspberry pi Desktop ISOのZIPをダウンロード 

  • Etcherのダウンロードとインストール

  • Etcherを使ってISOファイルを元にライブUSBを作成

  • 作成したライブUSBでPCを起動して一番上の「Run with Persistence」を選択

イギリス(本家)よりRaspberry pi Desktop ISOのZIPをダウンロード  

以下のサイトにアクセスする

https://www.raspberrypi.org/software/raspberry-pi-desktop/

Download をクリックするとダウンロードが開始される
海外のサイトなので1〜2時間程度かかる

Etcherのダウンロードとインストール

  • 以下のサイトにアクセスする
    https://www.balena.io/etcher/
    Linux,Windows,Mac版があるので自分のPCに合わせたものを選択してダウンロードする、Windowsはinstallerを選択する

  • ダウンロードしたEtcherをPCにインストールする

Etcherを使ってISOファイルを元にライブUSBを作成

(USBは16Gバイト以上の3.0を使用して下さい)

  • 利用したいUSBメモリ,ポータブルUSBハードディスク, ポータブルUSBSSDのいずれかをPCにセットする

  • インストールしたEtcherを起動する

  • select imageをクリックしてダウンロードしたISOを選択する

  • セットしたUSBを選択する、表示されない時はselect driveをクリックする

  • FlashをクリックしてUSB作成する

作成したUSBをPCにセットしてPCを起動(通常は再起動のみ)

  • WindowsPCの場合はをPC起動後すぐにBIOSを起動させてUSBから起動を選択する

  • MacPCの場合は起動後すぐにoption(alt)キーを押し続けるとハードディスクとUSB(オレンジ)のマークが出てくるのでUSBを選択する

  • どちらも起動されれば左の画面が表示される

  • 表示された後は10秒で一番上が自動起動されるので止めるか2番目以降を選択する場合は10秒以内にキーボードの上下ボタンの下を押すことで可能になる

表示された内容の説明

Run with persistence 独自設定を維持して起動

Run and reset persistence 独自設定をクリアして起動

Run without persistence 独自設定を無視して初期状態で起動

Graphical install グラフィカルインストール(今回は使わない)

Install テキストインストール(今回は使わない)

Install with speech synthesis 音声合成によるインストール(今回は使わない)

persistence(独自設定)管理の仕組み

  • 他のディスストリビューションでもインストール無しで起動できるが、起動後の設定などを維持しない点が異なる。

  • Debianでもpersisteneceも可能だがPCのタイプ毎にISOをダウンロードする必要がある

Run with persistence を選択

USB作成後に行った基本設定,アップデート,パッケージインストールなどの独自設定を維持した状態で起動する

Run and reset persistenceを選択

USB作成後に行った独自設定を全てリセット(クリア)して起動する
(一度クリックしたら戻れないので選択は慎重にする)

Run without persistenceを選択

USB作成後に行った独自設定を利用せず(無視)に起動する

(独自設定は維持される)

正常に起動した初期画面

  • 初期状態では全て英語ですので日本語化などはstep2で行う

  • ステップ2に進む前に慣れるようにしばらく使う

  • 少し慣れたらステップ2に進むがその前に一度リセットするので再起動して、Run and reset persistenceを選択する

  • リセットを選択して正常に起動したらステップ2に進む


USBメモリの独自設定の保存

  • 起動後のWelcome画面より基本設定

  • 再起動後に日本語化の不足パッケージのインストール

  • synapticを利用したGUIで必要パッケージのインストール

USB起動後の初期画面

  • ログインはpiユーザーで自動ログイン

  • Nextボタンをクリックして基本設定を開始

国の設定

画面のように設定してNextボタンをクリック

piパスワードの変更

インストール時点ではユーザー:pi パスワード:raspberry になっているのでお好みのパスワードを設定する(忘れない様に)

ネットワーク設定

  • 有線LANの場合はスキップ、無線LAN環境があるので使いたい時は表示されたSIDを選択して無線LANを有効にする

  • 無線LANのSIDが何も表示されない時はLinuxのドライバがPCに対応していないので有線LANを使用するか、対応できる無線LANアダプターを利用する

Linuxのパッケージアップデート

ターミナルより手動でアップデートも可能だがここでアップデートしておいた方が無難

パッケージアップデートの日本語関連でエラー

  • 日本語関連パッケージの設定不具合が解消されていないため何もアップデートされていない、お試しなのでエラーも含めそのまま継続する

  • パッケージアップデートは再起動に後で手動で行う

  • 最新バージョンは解消されている

基本設定の完了

再起動ボタンをクリックする

基本設定反映後の画面

表示はほとんど日本語化されているが日本語入力はまだできない

手動でパッケージアップデートの詳細

  • ネットワーク接続は必須

  • ターミナルに sudo apt upgrade を入力してエンター

  • アップデートするパッケージが表示される


手動でパッケージアップデート

  • アップデートをするかの確認が表示される

  • ターミナルに y を入力してエンター

パッケージアップデート中


パッケージアップデートの完了

ターミナルの上にポップアップが表示されたら完了

Synaptic(GUI)を使ってパッケードのインストール

  • ターミナルに sudo apt install synaptic を入力してエンター

  • メニュー---設定からSynapticを起動する

  • chromium-l10nを検索してインストール指定

  • libreoffice-help-jaを検索してインストール指定

  • libreoffice-l10n-jaを検索してインストール指定

  • fcitx-mozcを検索してインストール指定

  • 適用ボタンをクリックする

パッケージインストールの完了

日本語入力設定を有効にするため再起動する

日本語入力の確認

  • メニュー---設定のFcitxの設定でキーボード系の設定が可能

  • メニュー---設定のMozcの設定で日本語変換の設定が可能

  • 日本語の入力は半角/全角キーかcntl+spaceで日本語の切り替えが可能で右上のボタン群の一番左がキーボードマークとオレンジ色の「あ」のいずれかが表示される、「あ」の時は日本語が入力できる
    また、変換はローマ字とひらがな選択がMozcの設定で可能である


不要パッケージの削除

パッケージアップデートで不要になった古いパッケージを削除する

  • ターミナルに sudo apt autoremove を入力してエンター

  • 削除できるパッケージが表示されるので、ターミナルに y を入力してエンター

  • 古いパッケージの削除は1ヶ月に1度程度で十分、1年程度行わなくても問題ないがディスク容量の無駄になるので適時実行することを薦める


SSH,VNCサーバー構築

  • SSHサーバのインストールと設定

  • VNCサーバのインストールと設定

  • xrdpのインストールと設定

SSH Serverの有効化

  • Raspberry pi Desktopは標準でssh serverがインストールされている

  • メニュー----設定よりRaspberry pi の設定をクリックする

  • インターフェィスをクリックする

  • SSHを有効をクリックする

  • これで自動起動設定も含め完了

SSH Serverの設定変更1

  • SSH Serverは安全のためにパスワードでの接続を拒否する設定

  • お試しなので使いやすい様にパスワード接続を許可

  • 設定変更はroot権限が必要なのでGUIの場合は以下の様にする
    ターミナルから sudo pcmanfm を入力してエンター
    rootバスワードを入力してエンター

  • ファイルマネージャーがroot権限で表示される
    (なんでもできますので慎重に操作して下さい)

SSH Serverの設定変更2

  • /etc/sshホルダーを表示してsshd_configを見つける

  • sshd_configを右クリックでMousepad(テキストエディター)を開く

SSH Serverの設定変更3

  • sshd_configの中で「password authentication no」を探しコメントアウトにする(行の先頭に#を入力)

  • ファイルから保存をクリックする

SSH Serverの設定変更4

ターミナルよりsudo systemctl restart sshd.service を入力してエンターでssh serverのサービスの再起動


ssh接続確認

  • IPアドレスは右上のネットワーク設定かターミナルよりip aコマンドを入力して確認する

  • Linux,Macはターミナル Windowsはpowershellより「ssh pi@ipアドレス」を入力してエンター

  • ターミナルより yes を入力してエンター

  • piのパスワードを入力してエンター
    pi@raspberrypiが表示されていればログイン済み

  • 確認のために pwd を入力してエンター
    ホームのパスが表示される

  • これでLinuxのターミナル利用しているのと同じことになる

X11vncのインストール(必要な方のみ)

  • メニュー----設定よりsynapticを起動する

  • x11vncを検索する

  • x11vncをインストール指定

  • 適用ボタンをクリックする

x11vncのパスワード設定

  • ターミナルより sudo x11vnc -storepasswd /etc/x11vnc.pass を入力してエンター

  • 接続時のパスワードを求められるので設定してエンター

  • 接続時の再確認パスワードを求められるので設定してエンター

  • パスワードの保存のために y を入力してエンター


x11vncのサービス設定

  • 設定はroot権限が必要なのでGUIの場合は以下の様にする
    ターミナルから sudo pcmanfm を入力してエンター
    rootバスワードを入力してエンター

  • ファイルマネージャーが表示されるので「/etc/systemd/system」フォルダーを表示する

  • 新規の空ファイル作成をクリックしてファイル名を「x11vnc.service」とする

  • 「x11vnc.service」を右クリックでMousepad(テキストエディター)を開く

x11vncのサービス内容の設定

  • 以下の内容を「x11vnc.service」に設定して保存する

[Unit]
Description=Start x11vnc at startup.
After=multi-user.target

[Service]
Type=simple
ExecStart=/usr/bin/x11vnc -geometry 1280x720 -auth guess -forever -loop -noxdamage -repeat -rfbauth /etc/x11vnc.pass -rfbport 5900 -shared

[Install]
WantedBy=multi-user.target

x11vncのサービス起動の設定

  • ターミナルより以下のを sudo systemctl daemon-reload を入力してエンター

  • ターミナルより以下のを sudo systemctl enable x11vnc.service を入力してエンター

  • ターミナルより以下のを sudo systemctl restart x11vnc.service を入力してエンター


vncの接続設定

  • VNC Viewerをインストールする(画面はRealVNC)し画面の様に新規の接続を作成してokをクリックする

  • MacはFinderのメニュー----移動でサーバー接続「vnc://ipアドレス」でも接続可能(標準機能なのでインストール不要)


VNC接続 RealVNC Viewer

  • 左の様な画面が出たらcontinueをクリックする

  • パスワードを要求されるのでx11vncで設定したパスワードを入力してOKクリックする

vnc接続完了

  • これでLinuxにログインしているユーザーと同じ権限で操作できる

  • X11vncは暗号化されないのでインターネットからの接続する場合は必ずSSH接続と併用して利用すること

  • VNC Viewerは沢山あるのでx11vncが利用できるものを選択
    また、x11vnc以外にもvncサーバーも沢山あるのでお好みで利用

Xrdpのインストール(必要な方のみ)

  • メニュー----設定よりsynapticを起動する

  • xrdpを検索する

  • xrdpをインストール指定

  • 適用ボタンをクリックする

マイクロソフトリモートディスクトップ設定

  • Macの場合はMicrosoft Remote Desktopをインストールする

  • Remote Desktop設定してダブルクリックで接続

  • Windows10の場合はリモートディスクトップ接続を起動してipアドレスを入力して接続

マイクロソフトリモートディスクトップでの接続


  • SSH接続はCUIだがWindows,Mac,Linux,IOS,Androidなど様々なOSから簡単に接続できるので特段の理由がなければインストールする

  • VNCはたくさんのソフトがあるがX11vncは複数ログインを許可しておらず同一画面を共有するタイプのVNCでありアプリをインストールすればWindows,Mac,Linux,IOS,Androidからも接続できる

  • XrdpはMicrosoft Remote Desktopから接続できるものでWindowsはもとよりアプリをインストールすればMac,Linux,IOS,Androidからも接続できる
    但し、Root権限での実行は許可していないため必要な時はターミナルからコマンドで実行する

  • 必要性は少ないがVNCとMicrosoft Remote Desktopを同時に接続する事もできる

  • この方法でインストールしたイメージファイルは以下からダウンロードすることもできます
    OSダウンロード のPCで利用できるリナックスOS内にあるRaspberry Pi Desktop(データレスキュー用) です

CUIでコマンドを利用

  • アップデート関連コマンド

  • システム管理コマンド

  • ファイルディレクトリ関連コマンド

  • ユーザー関連コマンド

  • ネットワーク関連コマンド

ターミナルからのコマンド操作

  • 最近のLinuxは必ずしもコマンドが使えないと利用できないわけではないが、利用すれば範囲が広がるだけではなく非常に便利である

  • コマンド自体は沢山あって全て使いこなすことは難しいので少しずつ慣れていけばDIYの他に独自のアプリを作成して組み込むことも可能になる

  • ここではよく利用するコマンドをカテゴリー別に記述している、詳細の説明は多過ぎて記載できないのでインターネットか「man コマンド」で調べて操作する

システム管理

man コマンドのヘルプ

top システムの状態を表示するCUIのタスクマネージー

pkill 特定のプメセスを停止させる

shutdown 各プロセスを停止させシステムを完全に停止させる

reboot 再起動

poweroff 電源をきる

hostneme ホスト名を表示する

uname システム情報を表示する

systmctl 各種サービスをコントロールする

crontab 日付や時間などの定期やサイクル処理を設定する

アップデートコマンド

ディストリビューションによってコマンドは異なり以下はDebian系
細かいパッケージ管理はGUIのSynapticを利用した方が賢明

  • apt update アップデート確認

  • apt upgrade アップデート

  • apt autoremove 不要パッケージの削除

ファイル/ディレクトリコマンド

df ディスクの使用/空き容量などの状態を表示する

blkid パーティションの情報を表示する

lsusb 接続されているUSBの情報を表示する

lspci PCIバスに接続されている情報を表示する

ls ファイル/ディレクトリの一覧を表示する

cd ディレクトリを移動する

cat ファイルの内容を表示する

nano ファイルの内容を編集する

mkdir ディレクトリを作成する

cp ファイルをコピーする

mv ファイルを移動する

rm ファイルを削除する

chmod ファイルの属性を変更する

ユーザー管理コマンド

useradd ユーザーを追加する

passwd パスワードを変更する

su スーパーユーザーになる

exit ユーザーから抜ける

sudo スーパーユーザー権限で実行する

who ユーザーのログイン情報を調べる

user ログインしているユーザーを表示する

ネットワーク管理コマンド

ifconfig ネットワーク状態を表示する

ip 新しくifconfigに代わりネットワーク状態を表示

ping 特定の相手との接続の確認

netstat ネットワークの接続状態を表示する

ssh 暗号化と認証により安全にリモート接続する

ufw ファイヤーウォールを簡単に設定する