仮想会議
分散した拠点にいるメンバーが実際の会議室に近い環境をリモートで実現する
Web会議とホワイトボートサーバーを同時に複数名で利用できる環境を構築する
Web会議は完全無料でオンプレミスで構築できるJitsi-Meetを使用する
ホワイトボードは完全無料のOpneboard+x11vncを使用する
この仕組みがあれば会社では接触なしで会話と打ち合わせ、家庭でも接触なしでの会話と勉強を教えることも可能
材料
ハードウェア
Linux,Mac,WindowsPC
ソフトウェア
Ubuntu Desktop,Debian Disktop
Eitcher
jitsi-meet
Flatpak
Openboard
X11vnc
ブラウザ
コツ・ポイント
Web会議はこのサイトで紹介している「Web会議Jitsi Meet」活用レシピで構築しブラウザから使用する
ホワイトボードはOpenboardを使用するがネットワークで使用できるようにVNCを組み合わせて画面共有する
VNCの高速化はサーバー側の画面サイズと解像度を小さくしてアニメーションなどの視覚効果を無効にする事でネットワーク負荷を低減
クライアントからの利用者はブラウザでWeb会議,VNCビューワーでホワイトボードを使い分ける
オフィスソフトはサーバーにLibreofficeがありますがマイクロソフトオフィスが必要であればクライアント側で利用する
ソフトウェアのインストールは全てCUIのコマンドラインで行う
UbuntuとDebianのどちらてでも可能だがUbuntuは重たくて安定性に欠けるのでDebianをお勧めする
Debianは10と11ともに利用可能だが今回は最新のDebian11を使用する
Debian11の日本語入力はFcitx5も利用可能だがOpenboardで日本語入力ができないのでFcitxを使用する
Debian11は日本語で必要なアプリは全てインストールされるがなぜかFcitx-MozcだけがないのでSynapticから手動でインストールする
Openboardは単独でインストールできる環境が少ないためFlatpakを利用してインストールする
LinuxのOSはインストール済みでアップデートも完了している前提とする
クライアントはWindows10,MacOS,Linux,Android,iOSで利用できるがAndroid,iOSの場合は2画面表示が難しいので2台利用が便利
手順はローカルLAN(イントラネット)で稼働を前提としていますのでインターネット上に公開する場合はドメインやCA認証及びセキュリティ対策などが必要
作り方(調理時間90分)
活用レシピの「Web会議Jitsi Meet」に従いJitsi Meetをインストールする
構築が完了したら以下をブラウザのURLに入力して動作を確認する
https://ホスト名Openmeetingsを利用したい方は活用レシピの「Web会議Openmeetings」に従いインストールして下さい
但し、Debian11は検証していませんのでDebian10かUbuntu20.04を利用して下さい
設定と使い方の「リモートディスクトップ」に従いx11vncをインストールする
サンプルはLinux MintだがUbuntuやDebianでも同じ
ファイアウォールはJitsi Meetで有効になっているのでSSH(22など)とVNC(5900等)ポートを有効にする
VNC接続
リモートディスクトップ(x11vnc)の設定が完了したら別のPCよりVNCビューワーから接続する
VNCビューワーは全てのOSで利用できるReal vnc viewerがお勧め
設定するIPアドレスは仮想会議サーバーのIP
Flatpakの導入
Flatpakは様々なLinuxでアプリを共通に使えるようにする仕組みで同類ではSnapとAppimageがあり目的は同じだが仕組みが異なる
Flatpakはここのサイトです
Get set upボタンをクリックして対応OS一覧を表示
Flatpak対応OS
多くのディストリビューションに対応しています
今回はUbuntuまたはDebianなので対象をクリックする
Flatpakのインストール
Flatpakのインストールは以下のコマンド
sudo apt install flatpakGnomeを利用しており必要な場合のみ実施
sudo apt install gnome-software-plugin-flatpakリポジトリーの追加
sudo flatpak remote-add --if-not-exists flathub https://flathub.org/repo/flathub.flatpakrepoリポジトリーの繁栄(再起動は不要)
sudo apt updaterestartの下にある「install some apps!」をクリックして対応アプリの表示
Openboardの検索
アプリの選択画面が表示されたら検索に「Openboard」を入力する
検索結果に「Openboard」が表示されるのでクリック
Openboardのインストール
画面のインストールボタンをクリックするスクリプトがダウンロードされる
インストールスクリプトの実行
Installコマンドをコピーしてスクリプトの実行
sudo flatpak install flathub ch.openboard.OpenBoardRunコマンドをコピーしてスクリプトの実行
flatpak run ch.openboard.OpenBoard
Opnboardの開始
上記のスクリプトでホワイトボードが仮想会議サーバーで実行される
Openboardのメニュー登録
上記のRunコマンドの実行時に教育カテゴリー内に自動的にメニュー登録される
実際の利用例
ホワイトボードをメインに表示してWeb会議は相手が見える程度の大きさで音声は通常通りが利用しやすい
この他にワークスペース(仮想ディスクトップ)を使いアプリ別に割り当てる方法も利用可能
クライアントは大きな画面が必要なのでWindows10,MacOS,Linuxが最適でAndroid,iOSも可能だが同時2画面表示は難しいので2台使う方が現実的
このシステムは1台のPCにWeb会議とホワイトボードを同一サーバー内に構築するため最大利用人数は10名程度で主に社内利用を想定
マイクロソフトオフイスなどのサーバーにないソフトはクライアントで作成してWeb会議の画面共有で他の参加者に見せる
また、画面共有した画像をホワイトボートに貼り付けたい場合はサーバー側のブラウザを使用して画面キャプチャーで取得するホワイトボードは1台のサーバーに1つに限定されるので複数必要な場合は複数のサーバーを用意する(仮想化も可)
利用者を増やしたい場合はWeb会議とホワイトボードを別々のサーバーに構築して利用者数に応じたサーバーサイジングが必要
この仕組みを利用してクライアントにラズベリーパイを利用すれば格安で学校教育用にも利用できます
インターネットから利用する場合は別途VPN,SSH,プロキシ,ファイアウォール等を環境に合わせて設定したセキュリティ対策が必要
この方法でインストールしたイメージファイルは以下からダウンロードすることもできます
OSダウンロード のPCで利用できるリナックスOS内にあるRemote-work(Debian11)です最後にWindows10を利用してOpenboardとUltraVNCでホワイトボートと同じことが可能すがWeb会議のJitsi Meetをインストールできませんので別のWeb会議サービスを利用すれば同様の構成が可能です
但し、VNCの反応が遅くなりWindowsのライセンス違反とアップデートで利用できなくなる可能性もあります